低脂肪乳製品の多量摂取がパーキンソン病リスクと関係? 【海外速報】
低脂肪乳製品の多量摂取がパーキンソン病(PD)の
リスクと関係する可能性があると、米国のグループが
Neurology(2017; 89: 46-52)に発表した。
同グループは、米国の大規模前向きコホート研究である
Nurses’Health Study(8万736例、追跡期間26年)と
Health Professionals Follow-up Study(4万8,610例、同24年)
のデータを用いて、乳製品の摂取量とPD発症との関係を検討した。
その結果、乳製品全体の摂取量はPDと有意な関係はなかったが、
低脂肪乳製品の摂取はPDリスクと関係していた。
低脂肪乳製品を摂取していない群と比較した1日3サービング以上
摂取群の多変量補正後のPD発症ハザード比(HR)は
1.34(95%CI 1.01~1.79、傾向性のP=0.04)で、この関係は主に
スキムミルクと低脂肪牛乳の摂取によるものだった
(HR 1.39、同1.12~1.73、傾向性のP<0.01)
ただし、今回の研究と先行4研究(牛乳の摂取量とPDに関する
3研究と乳製品全体の摂取量とPDに関する1研究)を含むメタ解析では、
牛乳および乳製品全体の摂取量が最も多い群は最も少ない群に比べて
PDのリスクが高く、HRはそれぞれ1.56(95%CI 1.30~1.88)、
1.27(同1.04~1.55)だった。
(Medical Tribune編集部)